半角/全角キーを押さなくていい無料の日本語入力ツールMeltypeが予測変換に対応

個人の開発者が2026年10月5日に公開したWindows向けの無料ツールMeltypeは、ローマ字で打った文の中の英単語を英字のまま残し、半角/全角キーでの切り替えを要らなくする。10月8日の更新で予測変換に対応し、Windowsの入力方式(IME)としても選べるようになった。
個人で開発している雪代(Yukishiro)氏が2026年10月5日に、プログラムを公開するサイトGitHubで配り始めた日本語入力ツールMeltypeが、10月8日の更新で予測変換に対応しました。同じ更新で、Windowsで文字を入力するための仕組み(IME)の一つとしても選べるようになり、10月11日の版からはそれが標準の使い方になっています。無料でソースコードも公開されていて、対応するのはWindows 10とWindows 11の64ビット版です。MacとLinux向けは、まだ試験的な版の扱いです。
Meltypeは、ローマ字で打ち続けた文の中から英単語を見分けて、英単語は英字のまま、それ以外をかなや漢字に変えます。たとえば「kyouhagoogledekensaku」と打てば「今日はgoogleで検索」になるので、半角/全角キーで日本語と英語を切り替えなくて済みます。GitHubでは公開から8日で、気に入ったプロジェクトに付ける印のスターが994個付いていました。
英語と日本語の見分け
見分けは自動ですが、間違えることもあります。ローマ字の並びが英単語と重なることがあるためで、たとえばmadeは「まで」とも英語のmadeとも読めます。間違えたときはF10キーで英字に、F6キーでひらがなに直して確定すると、その語が覚えられて次から反映されます。判定の強さも、タスクトレイのメニューから変えられます。
コードを書くためのエディターVisual Studio Codeやターミナルでは、最初から英数字の入力になり、日本語になるのはコメントや文字列の中だけです。AIに作業を頼むツール(AIエージェント)に打ち込む「/」で始まるコマンドや「@」で始まるファイル名も、変換されずにそのまま入ります。
10月8日からの更新
10月8日のv1.1.0で、入力のしかたを3通りから選べるようになりました。入力欄に直接文字が入るMeltype IME、カーソルの近くに出る変換ボックスで打つMeltype キーボード、日本語だと判定したときだけMicrosoft IMEをオンにする方式です。予測変換は、打ちかけの言葉の続きを最大5つまで候補に出してTabキーで選ぶもので、覚えた内容はパソコンの中にだけ保存されます。
10月11日のv1.2.1からは、Meltype IMEが最初から選ばれた状態になりました。ソフト紹介サイトの窓の杜によると、「いま」や「なう」と打てば今の時刻に、「きょう」なら今日の日付に変わり、「;」に続けて登録した名前を打てば定型文に置き換わります。ただ、更新履歴では、ARM64版のWindows(Snapdragonを積んだパソコンなど)は、Meltype IMEにならずにMeltype キーボードのままとされています。
公開してから10月13日までに、試験版も含めて6回、新しい版が出ています。10月13日の試験版v1.2.2-pre.1では、Meltype IMEで打っている途中にも、予測の候補が一覧で出るようになりました。
打った文字の扱い
日本語入力のツールは打った文字をすべて扱うので、どこかに送られていないかは気になるところです。GitHubに載っている説明(README)には、判定も変換もパソコンの中で終わり、打った文字は外に送らないと書かれていて、通信するのは更新の確認と、自分で開く不具合報告のフォームだけとされています。ソースコードが公開されているので、コードを読める人なら、実際に何をしているかを確かめられます。公開の翌日に出たv1.0.1では、記録(ログ)に入力した内容が残ってしまう不具合が直されていて、今のREADMEでは、ログは自分で有効にしたときだけ残ることになっています。
配っているインストーラーには発行元を証明する署名が無いため、実行すると「Windows によって PC が保護されました」という警告が出ることがあり、READMEは「詳細情報」から「実行」を選ぶよう案内しています。ウイルス対策ソフトが反応したときは、定義を更新してから、公式のページから入れ直すように書かれています。
それでも検出されるなら、保護の設定をゆるめたり除外に登録したりせず、検出名を添えてGitHubの不具合報告の欄(Issues)で知らせてほしいとのことです。