Appleのクリエイター向けサブスクリプションApple Creator Studioの11月のアップデートと買い切りのアプリとの違い

Apple Creator Studio(月1,780円か年17,800円)の11月のアップデートで、Final Cut ProにMotionVFXの素材が数千点入るが、目玉のAIアシスタントは英語だけ対応。買い切りのFinal Cut Proは50,000円で、年額の約2.8年分。
Appleの動画編集アプリFinal Cut Proや音楽制作アプリLogic Proは、App Storeで買い切ることも、月1,780円のサブスクリプションApple Creator Studioで使うこともできます。11月のアップデートでは、Apple Creator Studioの登録者に向けて、Final Cut ProにはMotionVFXのエフェクトやテンプレートが数千点入り、Keynote・Pages・NumbersにはAIのアシスタントが付きます。もっとも、アシスタントは今のところ米国英語だけで、日本語では使えません。
Apple Creator Studioに入っているアプリと料金
Apple Creator Studioは、Final Cut Pro、Logic Pro、画像編集のPixelmator Proに、Motion、Compressor、MainStageを足した6本のアプリを使えるAppleのサブスクリプションです。Motionは動画に動く文字や図形を足すアプリ、Compressorは動画を書き出すアプリ、MainStageはライブで楽器や音源を鳴らすアプリです。6本のアプリのほかに、Keynote・Pages・Numbersとフリーボードの有料機能も付きます。
料金は月1,780円か年17,800円で、大学の学生と教職員は月480円か年4,800円です。初めての登録は1か月無料で、MacかiPadを買った人は3か月無料になります。通常のプランはファミリー共有で最大5人と分け合えるので、家族の何人かが動画や音楽を作る家なら、1人あたりの負担は下がります。学生と教職員のプランは本人しか使えません。
11月のアップデートで増えるもの
Appleが2026年10月27日にニュースルームで発表したアップデートは11月に配信され、今の登録者には追加の料金なしで届きます。Final Cut ProとMotionでは動画の素材と道具が増え、Logic ProとKeynote・Pages・NumbersにはAIのアシスタントが入ります。
| アプリ | 11月に増える主なもの |
|---|---|
| Final Cut Pro | MotionVFXの素材、動画の素材集、Pixelmator Proとの行き来 |
| Motion | MotionVFXのプラグイン |
| Pixelmator Pro | Generate Fill、超解像 |
| Logic Pro | アシスタント、新しいブラウザ |
| Keynote・Pages・Numbers | アシスタント、MCP |
MotionVFXは、エフェクト、トランジション、タイトル、テンプレートに、ロトスコープ(動く被写体を1コマずつ切り抜く作業)やトラッキング、カラーグレーディングの道具までをまとめたもので、Final Cut Proの中に組み込まれる形で入ります。これまでテンプレートを別に買い足していた人には、ここが一番大きな変化です。あわせて、Appleが選んだ写真や背景の素材集Content Hubに動画が加わり、Final Cut Proからも開けます。画像をPixelmator Proで開いて直すと、保存した結果がそのままFinal Cut Proに戻るので、サムネイルや図を作るたびにアプリを行き来する手間も減ります。
Final Cut Proの編集の細かいところでは、キーフレームの緩急の付け方が増え、クリップを基本ストーリーラインから外してタイムラインの好きな位置に置けるようになり、文字起こしの言語も23増えます。静止画のほうでは、Pixelmator Proに、範囲を選んで言葉で指示するとその部分を描き直すGenerate Fillと、画像を高い解像度に引き伸ばす超解像が付きます。
アシスタントとMCPは日本でも使える?
AIのアシスタントは、Mac版のLogic Proと、Keynote・Pages・Numbersの両方に付き、どれもベータ版です。ケータイ Watchの記事によると、Keynote・Pages・NumbersのアシスタントはAppleのモデルとOpenAIの技術を組み合わせたもので、サブスクリプションの登録者しか使えません。この2つのアシスタントは米国英語でしか動かず、Logic ProのほうはmacOS 27以降、Keynote・Pages・NumbersのほうはiOS 27、iPadOS 27、macOS 27以降が要ります。
Keynote・Pages・NumbersはMCPにも対応します。MCPは、外のAIエージェントがアプリの中身を読み書きしたり、決まった作業を自動で進めたりするための仕組みで、ITmedia PC USERの記事によると使うにはmacOS 27以降のMacが要ります。日本語で作業する人でも、MotionVFXや動画の素材集のように言葉を使わずに済む追加なら、配信されればすぐに使えます。
買い切りのアプリとの違い
Final Cut ProやLogic Proは、Apple Creator Studioが始まったあともApp Storeで買い切りで売られていて、一度払えば登録をしなくても使い続けられます。Apple Creator Studioをやめると、Final Cut Proなどのプロジェクトは登録し直すまで開くことも編集することもできません。何年か前に作った動画を直したくなったとき、買い切りのFinal Cut Proならそのまま開けます。
Apple Creator Studioの公式ページによると、プレミアムテンプレート、ロイヤリティフリーの写真やグラフィックス、インテリジェンス機能の3つは、登録者だけが使えます。11月に増えるMotionVFXのテンプレートや素材集の動画、各アプリのアシスタントは、どれもこの3つに当てはまりそうです。買い切りのFinal Cut Proだけを持っている人は、MotionVFXのテンプレートが届かないつもりでいたほうが無難です。