車でiPhoneを使うAppleのCarPlayに、iOS 27から駐車中の動画再生とSiri AIが加わった

iOS 27でCarPlayに追加された動画の再生は、「video-in-car」機能を備えた車でしか使えず、この機能を載せると発表した自動車メーカーはまだ無い。Siri AIは車を問わないが、iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxかiPhone 16以降が必要。ただし、今のところ英語でしか使えず日本語は今後対応予定の模様。
車のディスプレイでiPhoneのアプリを使えるAppleのCarPlayに、9月に配信が始まったiOS 27で、駐車中に動画を見られる機能とSiri AI(話しかけて会話できる、Appleの新しいSiri)が加わりました。
このうち動画は、iPhoneをiOS 27にするだけでは見られません。
AppleのiPhoneユーザガイドの「CarPlayでビデオを再生する」を開くと、CarPlayのビデオアプリは「video-in-car」機能に対応している車両で動作する、と書かれています。10月に入っても、この機能への対応を発表した自動車メーカーはありません。
車の設備が「video-in-car」機能に対応したものかは、現状メーカーに問い合わせする形になります。
今乗っている車で見られる?
「video-in-car」機能は、iPhoneではなく車のシステムの側に組み込むものです。CarPlayで見る動画は、iOS 27で加わったビデオアプリのものも含めて、AirPlay(iPhoneの映像や音を、テレビなどほかの画面やスピーカーに送るAppleの仕組み)で車に送られます。AppleはCarPlayの開発者向けページで、自動車メーカーに向けて、AirPlayで届いた動画をCarPlayの画面に映せるよう、車のシステムを対応させることを案内しています。
動画を出してよいかどうかを決めるのも、車の側です。止まっているかどうかを見ているのは車で、出せないと車が知らせると、動画は音声だけの再生に切り替わります。Appleは6月の開発者向けイベントWWDC26のCarPlayのアプリ開発のセッションで、この切り替わりを、走り出してもスポーツ中継やポッドキャストを音で聴き続けられるものとして紹介しています。どういう状態を止まっているとみなすのか、たとえばシフトをパーキングに入れたときなのかは、Appleの説明には書かれていない。
Appleが自動車メーカー向けにこの機能を案内し始めたのは、iOS 27より前です。CarPlayの開発者向けページには、2025年の夏から「Video in the car」の項目が載っています。それでも、2026年5月の9to5Mac(米国のApple関連のニュースサイト)の記事では、取り入れる予定を公に話した自動車メーカーは無いとされていました。iOS 27で車の画面から動画を選べるようになったあとも、10月5日に更新されたMacRumors(同じく米国のApple関連のニュースサイト)のまとめでは、対応を発表したメーカーはゼロのままです。
Appleは同じセッションで、iOS 27の動画アプリを、「video-in-car」機能に対応した新しい車で動くものとして説明しています。今走っている車に、ソフトウェアの更新でこの機能が入るのかどうかは、Appleも自動車メーカーもまだ何も言っていません。案内が始まってから1年以上たっても対応を表明したメーカーが無いことを考えると、今乗っている車で動画が映るようになるのは、しばらく先になりそうです。
AppleのCarPlay対応車種の一覧を見ても、動画に対応しているかどうかは分かりません。Appleの開発者向けの説明によると、対応していない車では、動画だけを扱うアプリはCarPlayのホーム画面に出てきません。
対応した車での見方
見方は2通りあります。1つは、iOS 27で加わったCarPlayのビデオアプリを使う方法で、車の画面に並んだ動画の一覧から選んで、そのまま再生します。MacRumorsのまとめによると、対応が確かめられた最初のアプリはAppleのApple TVアプリです。YouTubeやNetflixのような、ほかの動画配信サービスのアプリが対応するかは、まだ分かっていません。
もう1つは、AirPlayで送る方法です。運転していないときにiPhoneで動画を再生し、AirPlayのボタンを押して、送り先にCarPlayの画面を選びます。やめるときは、再生しているアプリのAirPlayのボタンから、CarPlayの画面の選択を外します。AirPlayで動画を送れるアプリなら、この方法のためにアプリの側を手直しする必要は無い、とAppleはアプリの作り手に説明しています。
どの車でも変わるところ
再生画面などの細かな変更はiOS 27そのものに入っているので、iOS 27を入れたiPhoneをつなげば、車の側は何もする必要はありません。AppleのiOS 27のページによると、iOS 27が入るのはiPhone 11以降と、iPhone SE(第2世代)以降です。
いちばん分かりやすいのは音楽やポッドキャストの再生画面で、進み具合を示すバーが付き、曲や番組の好きなところへ飛べるようになりました。音楽などのアプリで次に聴くものを探しているあいだも、画面の右上に、アートワークと再生のボタンが付いた小さなプレーヤーが出ます。ほかにAppleは、現在地と進んでいる向きの精度が上がったことと、ワイヤレスでつないだときの接続が安定したことを挙げています。壁紙も、波の模様のものが14種類増えた。
Siri AIを使えるiPhone
Siri AIを使用可能なのは、iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxとiPhone 16以降の機種です。iPhone 11からiPhone 14まで、iPhone 15・iPhone 15 Plus、iPhone SE(第2世代・第3世代)はSiri AIを使えません。
CarPlayでは、ハンドルの音声コントロールのボタンを押し続けて話しかけると、メールやメッセージ、カレンダーの中身から答えを探したり、Appleのマップアプリに「有料道路を使わずに」のような言い方で経路を頼んだりできます。車の中でのやり取りはiPhoneのSiriアプリに残るので、あとから続きを話せます。
使い始めるには、端末とSiriの言語を同じ対応言語にそろえて、設定のSiriの項目から申し込みます。申し込むと順番待ちのリストに入り、順番が来るとSiri AIのダウンロードが自動で始まります。AppleはApple Intelligenceの新しい世代の提供開始を伝えたニュースリリースで、日本語も10月からベータ版で使えるようにするとしていましたが、Siri AIを使い始める方法を説明したAppleのサポートページが挙げている言語は、10月19日の時点では残念ながら英語だけのようです・・・。
関連動画
出典
- iOS - CarPlay - Apple(日本)
- CarPlayでビデオを再生する - Apple サポート (日本)
- iOS - CarPlay - 対応車種 - Apple(日本)
- CarPlay - Apple Developer
- Rev up your CarPlay app - WWDC26 - Videos - Apple Developer
- OS - iOS 27 - Apple(日本)
- How to get Siri AI - Apple Support
- 次世代のApple Intelligenceを提供開始 - Apple (日本)
- iOS 27: 8+ New CarPlay Features - MacRumors(2026年10月5日)
- iOS 27 CarPlay features not available on older iPhones - Engadget(2026年10月18日)
- CarPlay in iOS 26 promises video playback feature, here's the latest - 9to5Mac(2026年5月6日)
- How iOS 27 CarPlay Video in Car Works and Who Can Actually Use It - Gadget Hacks
- サムネイル写真: Photo by Viralyft on Pexels